先日、仕事から帰る道すがら、向かい側からこちらに向かって歩いてくる人を見ていたら、前に務めていた会社の上司をふと思い出しました。歩きタバコの吸い方がなんとなく似ている気がしたんです。
その上司は私にとって二人目の上司でしたが、私に仕事上のふるまい方や考え方をいろいろと教えてくれました。一人目の上司があまり教えてくれる人ではなかったので、余計に学ぶところが多かったのかもしれません。酒を飲みながら、ご飯を食べながら、じっくりと話をしたり、時にはしかられながら、たくさんのことを教えてくれました。今の自分が働く上でのふるまい方や考え方は、その上司に学んだことばかりだと思います。今の仕事上、若い人たちに教える機会も多くありますが、その際に話す内容もほとんどがそうです。
残念なことに私が前の会社を辞めてしまった後、急に亡くなってしまいました。もちろんお葬式には参列させてもらいました。その時、奥さんから「いつもあなたの話をしていたんですよ」と聞かされ、それほどに私のことを考えていてくれていたんだなあと、改めて知ることとなりました。
そんなこともあって、今の私の仕事上のふるまい方や考え方は、ある意味その方の「形見｣だとも言えるものになっています。
